本当に体にいいの?ヘンプシードとオメガ酸(WANG LIN)
いわゆる3大スーパーフードと呼ばれるヘンプシード・チアシード・アマシード。世界中で特許出願ラッシュが続いています。特許のジャンル別で見ていくと
ヘンプシードは関節炎、動脈硬化、育毛、チアシードは肥満、アマシードはドライアイやアトピー性皮膚炎、老化、癌に対する医薬用途でそれぞれ出願された。また、3大スーパーシードのうち、アマシードの薬理作用に対する研究が最も盛んに行われていると分析された。
古くから種子は生命の源泉と存在自体からも感じられるようにみなされてきました。2009年の新型インフルエンザワクチンであるタミフルもトウシキミの木の果実(八角)の種から抽出した成分からであるし、2019年世界をパンデミックに陥れ、今なお脅威の新型コロナウィルスワクチンでもあるファイザー/ビオンテックやモデルナのmRNAワクチンの原料であるシュードウリジンは日本のヤマサ醤油が主な供給元でもある。シュードウリジン自体はうま味成分を抽出する技術を医薬品へ応用することから出発してmRNA(メッセンジャーRNA)の合成用素材として修飾核酸が使われています。
ヘンプシードは「麻の実」のこと。実は大麻草から取れる実なのです。大麻と聞くとびっくりしますが、麻薬として害があるのは葉や穂の部分で、実の部分はとても栄養価が高く、宇宙食としても採用されるほどのスーパーフードです。乾燥した実を砕いたり、パウダーにしたり、ヘンプオイルとして加工されたりします。
食用としてヘンプシードはヨーグルトにトッピングされたり、パンやチーズと一緒にオーガニックストアなどで人気で、主な目的としては
- 豊富な食物繊維が腸内環境を整え便秘を改善
- 必須脂肪酸のオメガ6と3をあわせもつ理想的な成分で脂肪燃焼の促進や中性脂肪を減らす働き
- 肌や皮膚の粘膜を健康に保つビタミンA、肌のハリを保つコラーゲン生成を助けるビタミンC、活性酵素や過酸化脂質などの老化物質の生成を防ぐビタミンEをバランス良く含むので肌の乾燥や老化を防ぎ、美しい肌を維持するサポート
- 鉄や銅が豊富。鉄は酸素を全身に運搬するヘモグロビンの材料になり、銅は鉄の利用を促進する働きがあります。貧血だけでなく冷え性や肌のくすみサポート
などが報告されています。
ちなみに今更ですが、ヘンプ(麻)/ヘンプシード(麻の実)は生育が早く生命力のある一年草で、90日で収穫できます。地球で最大規模の農作物であり、麻の実からはチーズ、ミルク、アイス、小麦粉、豆腐、バター、オイルなどいまでは2万種類ほどの製品が製造されています。いま超話題のSDGsの主たる素材であることから、ヘンプシードを摂っているとカッコいいのかもしれませんね🍆